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【プレスリリース】日本の官民が建設中のインドネシア・チレボン石炭火力2号機事業で贈収賄

プレスリリース

日本の官民が建設中のインドネシア・チレボン石炭火力2号機事業で贈収賄
― JBICは貸付を停止し、公的資金の流れと使途について徹底調査を!

丸紅とJERA(東電と中部電力の合弁)が出資し、国際協力銀行(JBIC。日本政府が全株式保有)が公的融資を注ぎ込んでいる西ジャワ州・チレボン石炭火力発電事業(2号機。100万kW)で、建設工事を請負っている韓国・現代建設(Hyundai)が地元の県知事に多額の資金を渡していたことを韓国紙の取材のなかで認めました。(FoEによる同記事の和訳はこちら

インドネシアでは、すでに地元の県知事(当時)が本件を含む複数の贈収賄の容疑で逮捕されており、現在バンドン市で行なわれている公判のなかで、現代建設から65億ルピア(約5,200万円)を受け取ったことを証言(現地紙)していました。(FoEによる同公判に関する記事の和訳はこちら

(写真左)2017年5月 来日したチレボン住民・現地NGOらによるJBIC前での抗議アクション
(写真右)2019年4月 1号機(左側)の隣接地で進められている2号機の建設工事(写真右側)

同発電所については、すでに稼働中の1号機(66万kW。丸紅出資。JBIC融資)により、小規模な漁業など住民の生計手段に甚大な被害が及ぼされてきたことから、これ以上の被害を食い止めたいと小漁民らが強い反対の声をあげてきました。2017年5月には、住民がJBICに対して異議申立書も提出しています。

同事業では違法性も指摘され続けてきました。2号機建設に対する環境許認可が不当に発行されたと行政裁判所に提訴した住民側がバンドン地裁で勝訴。同許認可の取消命令が出されました。しかし、その後、住民らが知らぬ間に新しい許認可が発行され、建設が続けられています

さまざまな問題が山積したままのなか、JBICは同事業への公的資金の投入を決め(約7億3,100万ドル限度)、現代建設に建設工事を発注した現地合弁企業チレボン・エナジー・プラサラナ社(CEPR。丸紅、JERAが出資)に今も融資を支払い続けています

その公的融資は、果たして、住民の反対の声を押し切って事業を進めるために「不正に使われていない」と言い切れるのでしょうか。

今後、インドネシアや韓国において、同贈収賄事件に関する調査がさらに進められることが期待されますが、JBICもまず、同事業に係る貸付を停止し、同事業への公的資金の流れと使途について徹底的な調査を行なうべきです。そして、同調査結果については、透明性を確保した形での情報公開と説明責任が果たされるべきです。また、こうした不正資金供与の再発防止のため、同事業の借入人に対しても、贈賄対策の見直しと強化を求めるべきです。

※インドネシア・西ジャワ州チレボン石炭火力発電事業

1号機は、丸紅(32.5%)、韓国中部電力(27.5%)、Samtan(20%)、Indika Energy(20%)の出資するチレボン・エレクトリック・パワー社(CEP)がインドネシア国有電力会社(PLN)との間で30 年にわたる電力売買契約(PPA)を締結。総事業費は約8.5億米ドルで、融資総額5.95億ドルのうちJBICが2.14億ドルを融資した。2012年に商業運転が開始されている。

2号機は、丸紅(35%)、JERA(10%)、Samtan(20%)、Komipo(10%)、IMECO(18.75%)、Indika Energy(6.25%)の出資するチレボン・エナジー・プラサラナ社(CEPR)がPLNとの間で25年にわたるPPAを締結。総事業費は約22億米ドルにのぼり、うち8割程度について、JBIC、韓国輸銀、日本・オランダの民間銀行団(三菱UFJ、三井住友、みずほ、ING)が融資を供与する(JBICはうち7.31億ドル)。現場では、アクセス道路の整備や土地造成作業などが終わり、本格的な工事が始まっている。2022年に運転開始見込み。

参考情報

インドネシア インドネシア ・チレボン 石炭火力発電 石炭火力発電 事 ファクトシート(PDF)