ファクトシート更新:タバメシ石炭火力発電事業 ~この事業は貧困対策に逆行する事業でしかない~

南アフリカで計画が進められているタバメシ石炭火力発電事業のファクトシートを、2019年5月30日付けで更新しました。

南アフリカ共和国のタバメシ石炭火力発電事業は、日本の丸紅株式会社が出資参加をしている事業で、計画では2023年に運転を開始する予定です。

しかし、当該事業は、既に高騰している同国の電気料金をさらに上昇させ、また事業計画地の近隣で操業する他の石炭火力発電事業が引き起こしている大気汚染や水資源の逼迫状況をさらに悪化させることで特に貧困層への弊害が大きいとして、現地NGOが根強い反対運動を展開しています。

今回ファクトシートの更新にあたり、以下の情報を踏まえ、最近の動きを追加しました。。

  1. 同国のケープタウン大学エネルギー研究センター(ERC)が、将来の電力需要増はコスト低減が進む再エネで十分賄え、石炭火力発電は再エネとは逆に電力料金の引き上げや生活環境の悪化を引き起こすもので公共の利益には全くつながらないと報告していること
  2. 同国のエネルギー大臣も、新規の石炭火力IPP事業は電力料金を上昇させるだけで、政府が当該事業への資金面のてこ入れをすることはないと述べたこと
  3. こうした一連の報告や発言を反映してか、当該事業への融資を予定していた3行の現地金融機関(Standard bank, NedBank, Firstland)も今年1月に融資の中止を宣言したこと

石炭火力の弊害やそれを代替しうる再エネの強みがますます顕在化し、石炭火力への融資中止が相次ぐ中、丸紅株式会社は、自身のためにも本事業から速やかに撤退すべきではないでしょうか。

タバメシ石炭火力発電事業

事業実施者:タバメシ電力会社(Thabametsi Power Company Proprietary Ltd.)-丸紅と韓国電力公社(KEPCO)が出資。
発電規模:630MW(315MW×2基) 亜臨界圧プラント
予定:2023年に運転開始
詳細はファクトシートを参照下さい。ファクトシート:タバメシ石炭火力発電事業(日本語)(英語