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<4>石炭火力をめぐる世界の事情

4.石炭火力をめぐる世界の事情

「パリ協定」で変わる世界

人類の生存を脅かす気候変動問題。人間が排出してきた温室効果ガスによって、地球の気温があがり、海面上昇、干ばつ、集中豪雨、氷河の融解、異常気象の多発といった気候変動を引き起こしています。
2015年11月、「パリ協定」が採択され、地球の気温上昇を1.5℃から2℃未満に抑えるために、世界全体の温室効果ガスの排出量を劇的に削減し、今世紀半ばには実質ゼロにすることが求められています。パリ協定に基づき、今、世界は、化石燃料を燃やさない時代、脱炭素社会をめざしはじめたのです。世界的に、再生可能エネルギーへの転換が進んだり、石炭火力発電所を廃止する動きが強まったりしています。
新たな火力発電所を建設をすることは、気温上昇を1.5℃未満という目標達成を危うくするばかりか、3℃、4℃と気温を上昇させることにもつながり、将来世代に対して大きな負の遺産を遺すことになるでしょう。

「脱石炭火力」を宣言する国々

石炭火力発電所は、火力発電の中でも特にCO2の排出が最も大きいことから、最初に石炭火力から脱却を宣言する国や自治体などが増えています。例えば、イギリスでは2025年、フランスでは2021年、カナダでは2030年までに既存の石炭火力発電を止める宣言をしています。
2016年には、こうした国々がイニシアティブをとり、「脱石炭連名(PPCA)」が発足しました。52の国や自治体が、遅くとも2030年までに石炭火力を廃止すること宣言しているのです。2018年には、アジアでもはじめて韓国の自治体、忠清南道(チュンチョンナムド)が、PPCAに加盟することを宣言しました。欧米の先進国だけではなく、お隣の中国や韓国でも、国内の石炭火力発電所は減らしていく方向で政策が打ち出されています。
出典:Powering Past Coal Alliance  2018年12月現在

世界で始まる石炭産業からの投資撤退「ダイベストメント」

世界では、パリ協定をまもるため金融機関の動きも非常に活発になっています。化石燃料関連企業からの投資を引き揚げる、いわゆる「ダイベストメント」と言われる投資家や金融機関のアクションです。世界では、大手の銀行、保険会社なども率先して、石炭産業からの投資撤退をはじめています。ダイベストメントのキャンペーンを世界規模で行う環境NGO 350.orgの調べでは、ダイベストメントを行っている組織は1,025団体、個人は58,000人以上にものぼり、その運用総額は8,800兆円にもなります。化石燃料関連から引き上げた資金は、自然エネルギーの方に振り向けられているのです。
出典:FOSSILE FREE  2018年12月現在、1$=111円で計算

日本だけが逆行している!

このような世界の状況をみると、いかに世界の中で日本だけがとり残された状況であるかがわかると思います。下のグラフのように、石炭火力発電をめぐるG7の状況を比較してみると、アメリカを筆頭に欧米諸国は国内の石炭火力の閉鎖や閉鎖を公表しているところなどが多くみられる一方、新規に建設をはじめたり、計画したりしているものが少ないことがわかり、日本だけが突出して石炭火力を推進している状況が浮き彫りになります。<G7の石炭火力発電の動向(2010-2018以降)>