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OCCTOの電力供給計画、石炭は10年後に電源構成30%超え?

今年6月、電力広域的運営推進機関(OCCTO)が「平成28年度供給計画の取りまとめ」を公表しました。これまで資源エネルギー庁が一般電気事業者の届出をもとにとりまとめていた電力供給計画は、電力システム改革が進む中、小売電気事業者や発電事業者などから届出を受けたOCCTOが、電気事業法に基づいてとりまとめていくことになっており、今回は、制度改正ならびに、「2030年の電源構成(エネルギーミックス)」公表後、はじめての報告となります。

とりまとめは、新たにライセンスを取得し届け出られた314事業者及びその後供給計画が把握された事業者についてとりまとめたもの。この報告では、今年度の見通しに加え、今後10年間の見通しについても示されています。

なかでも、電源構成の変化に関する石炭の見通しでは、非常に興味深いデータが示されました。まず、年間需要が年率0.5%の割合で今後10年増加していくという右肩上がりの見通しに立つ中で、石炭の電源構成(設備容量)は、2016年度に4,178万kWから2025年度5,060万kWと10年で現状より20%程度も増加し、現状で30%だったものが、10年後には31.9%とさらに増加します。また発電端電力量は、2016年度2,805億kWhから2025年度3,135億kWhに増える見通しとなっています。一方、LNGは設備容量はほぼ横ばいであるにもかかわらず、発電端電力量が4013億kWhから2809億kWhと大幅に減少し、設備利用率も58.6%から41.6%にまで減少する見通しで、天然ガスから石炭へという構図も見えてきます。また再生可能エネルギーの導入は小さく止まる見通しです。

この見通しは、昨年、政府が決定した2030年の電源構成は、原子力20~22%、再エネ22~24%、石炭26%、LNG27%とは大きく異なり、今回の供給計画により、事業者による2025年の発電端電力量の見通しは、原子力による供給をほとんど想定せず(0.4%)、再エネ18.3%、石炭31.9%、LNG28.6%と、石炭にさらに大きく依存することが明らかになりました。

計画からは、事業者は、原子力については現実的な見通しを立てつつも、需要増を見込みながら、政府の石炭推進政策の後押しを受けて、政府計画を更にうわまわる石炭利用を見通して計画を立てていることが見てとれます。各国において発効へ向けた動きが加速化している「パリ協定」からも大きく逸脱している計画と言わざるを得ません。これでは、それだけでなく、政府の2030年の電源構成の実現も、世界から「低すぎる」と酷評を受けている日本の温室効果ガス削減目標(2013年比-26%)の達成もできません。

需要拡大路線を前提とし、石炭中心の電力を供給していこうとする事業者に対して、今、明確に省エネ・再エネへシフトしていく方向へのエネルギー政策の大転換が求められるのではないでしょうか。

参考:電力広域的運営推進機関「平成28年度供給計画の取りまとめ及び経済産業大臣への送付について」