Don’t go back to the 石炭〜石炭火力発電に反対 |石炭発電|石炭火力発電|反原発

1.なぜ石炭が問題なの?

石炭って何?

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石炭は太古の昔の植物の化石*1なので化石燃料と言われている。古くから燃料として使われていたが、産業革命以後、20世紀初頭までは重要な燃料源として 「黒いダイヤ」*2ともてはやされていた。20世紀になると、石炭から石油への移行*3が進んだが、1970年代にオイル・ショックが起こると石炭が再び 重要な燃料源に返り咲いた。日本では東日本大震災の後、原発の停止による電力不足を補うためガス火力が増えたが、石炭火力もジワリと増えており、今の日本 の発電の30%を石炭火力発電がまかなっている。
石炭は埋蔵量が多く、化石燃料の中では安いので多くの国で利用されている。日本で利用する石炭の多くは、オーストラリアやインドネシアから輸入しているので、石油より政情が安定していると言われている。

いまさら石炭で電気?

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石炭は産業革命後の世界の経済成長を支えてきた。今も世界中で発電燃料として使われている。
しかし、時代は変化している。石炭より天然ガスの方が、効率が良く、環境被害が少ない。それに今や太陽や風などのもっとクリーンなエネルギーもある。石炭で走るSL機関車のレトロ感は良いが、石炭は過去のエネルギーとなりつつあるのだ。

それなのに、日本はなぜ石炭火力発電に依存しつづけ、これからさらに増やそうとするのだろう?

石炭の何が問題なの?

sekitangraph今の石炭火力は「クリーンコール(きれいな石炭)」と呼ばれる。それが政府や企業が推進する言い分だ。なるほど、高効率でクリーンなのだからOKなのか?
いや、石炭は燃やすと、化石燃料の中でも一番多くCO2を排出する。天然ガス火力発電(LNG)の約2倍だ。高効率でクリーンと言われている発電設備 (IGCC*4)でも石油火力と同じぐらいのCO2排出量だ。これは、地球温暖化の面から見ると致命的な量で、まったく解決どころではない。
それだけではない。それ以外にも、SOx(硫黄酸化物)やNOx(窒素酸化物)などの大気汚染の原因物質も排出する。PM2.5は、中国から飛んでくるだけじゃなく、近所の石炭火力発電所からも出ている。
汚染は国内だけじゃない。石炭の採掘現場まで戻ってみよう。日本で使用する石炭はほぼ100%海外からの輸入だ。採掘には、森林の伐採や周辺の大気汚染、 水汚染などの環境破壊をもたらす。数年前のチリ炭鉱の爆発事故で作業員が地下に閉じ込められたニュースを覚えているだろうか。炭鉱夫の健康被害も大きく事 故のリスクも高い。日本に運ばれる前にも多くの問題があるのだ。
そんな石炭も、地中に埋めておけば害はない。つまり、「石炭」が問題なのではなく、「クリーン
コール」と言いながら使い続けようとすることに問題があるのだ。

*1 「石」炭と言っても元は古代に地中に埋まった植物。地球内部の圧力や熱を受け、地球規模の時間を経て石炭化したもの。
*2 石炭もダイヤモンドも炭素で出来ているという化学組成と、エネルギーとしてとても貴重だという社会的重要性から「黒いダイヤ」と呼ばれた時代もあった。
*3 固形の石炭より液体の石油の方が貯蔵や移送が便利な上、石油の方が発熱エネルギーが大きく、煙も少ない。しかし、石油は石炭に比べて価格の変動が大きく、さらにその生産地は政情不安定な地域が多い。
*4 IGCC(Integrated coal Gasification Combined Cycle)=石炭ガス化複合発電。石炭をガス化し、ガスの燃焼熱を利用するコンバインドサイクル発電と組み合わせ熱効率を高めた発電方法

ひとりひとりができること

福島第一原発の事故を経験した日本人だからこそ、リスクに敏感に、これからのエネルギーを選ぶ必要があるはずだ。
原発にも石炭にも頼らない、安全でサスティナブルな社会づくりへ、一人ひとりが責任をもって行動することが重要だ。

●知る・意思表示する

エ ネルギー政策の大方針は、政府が決めている。どのようにエネルギーの作り方を決めているのか、知ることが大切な一歩だ。政治や政策に少し関心を向け、エネ ルギーの問題を知ることは、より望ましい方向にシフトさせるための大事なステップだ。NGOのウェブサイトなども参考になる。

●賛同したら、ワンクリック

そして、石炭発電の推進はやめた方がいいと思ったら、アンチコールマンに“賛同”して欲しい。1クリックは小さくても、意志表示が広がれば、社会に響く大きな力となる。

●行動する

sekitanmajin2「原 発も石炭もダメだなんて、非現実的」と思うかもしれない。しかし、それが可能だということは、すでに様々な研究で示されているし、他国での実践も進んでい る。私たちが変われば、現実は十分に変えられる。難しいことはない。これまでの電気をふんだんに使ってきた暮らしや社会を変える一歩を踏み出せばいい。省 エネをすすめ、再生可能エネルギーを普及すれば、原発と化石燃料なしの世界は作り出せるのだ。古い常識を捨てて、新しい常識を生むために、できることから 行動を起こしてみよう。

① エネルギーの利用を減らす

エネルギーは必要なだけ、かしこく使おう。大事なことは、エネルギー使用量を減らすことで出費も減らせるということだ。でも、極度のガマンはいらない。需 要が高まるピーク時間帯(夏の昼間など)の使用を抑えたり、さまざまな工夫をしたりすれば、快適さを保ちながらも電力消費量は大きく減らせる。どこにその 可能性があるか、探ってほしい。

② 再生可能エネルギーを取り入れる・選ぶ

太陽光発電や太陽熱温水器、ペレットストーブなど、自分で再生可能エネルギーを導入する方法がある。ちょっと初期投資がかかるが、10年以上使い続けると、光熱費が減って得になる場合が多い。未来の“お得”に向けて今から投資をするのも一つだ。

③ 再生可能エネルギーの事業者を応援する

再生可能エネルギーの導入を進める新しい事業者や、市民出資の発電所なども各地に生まれている。貯金のお金を寝かせておくのではなく、近隣の再生可能エネルギーの導入の取り組みにわずかでも投資してみるのも、将来への投資方法の一つだ。

④ 再生可能エネルギーの事業者を選ぶ

2016年4月からは電力小売りが全面自由化され、だれでも電力会社やプランを自由に選べるようになる。これは、再生可能エネルギーで電気を作る事業者を積極的に選んで契約することは、未来を変える大きなチャンスだ。

⑤ NGOなど市民団体を応援する・参加する

全国には、環境と暮らしを守るために原発や石炭の問題に取り組み、エネルギー・システムを変えていこうとするNGOが多数活動している(賛同団体参照)。NGOや市民団体を応援することは、社会の声を大きくすることにつながる。

省エネと再生可能エネルギーの未来に向けて、一歩踏み出そう!