特設ページ:丸紅と石炭

本ページは、丸紅株式会社(以下、丸紅)の石炭関連事業に関する情報と、それらの事業からの撤退を求める活動についてまとめたページです。

丸紅と石炭

石炭事業を進める企業として「Global Coal Exit List」に掲載された唯一の大手日本商社

日本の大手総合商社の1つとして多様な事業を展開している丸紅株式会社(以下、丸紅)は、世界各地で石炭の採掘、輸送インフラの整備、石炭火力発電所の建設・運営に関わっており、その規模は日本商社としては突出しています。2018年の世界の石炭関連事業者120社にも名を連ねた唯一の日本の商社となっています。世界が「パリ協定」で定めた削減目標に向けて脱炭素を進める中、明らかに逆行する石炭火力発電所の建設は世界からも注視されています。

Global Coal Exit List:ドイツの環境 NGO であるウルゲバルト(Urgewald)が公開した世界の石炭事業に関与する企業を網羅したリスト。日本の主要電力会社とともに丸紅が、ダイベストメントの対象としてリストに掲載されています。

世界中で石炭火力発電所を建設している丸紅

丸紅は、世界各地で100GWを超えるEPC(設計・調達・設計)事業を手がけており、そのうち40GWが石炭火力発電です。その上、現在も多くの独立系発電事業者(IPP)に関わっており、かつ、9ヶ国で新規の石炭火力発電所の建設を進めています。

問題視されている石炭火力発電所の建設計画

丸紅が関わっている石炭火力発電所建設計画の中でも、特に現地の環境および地域社会への影響が大きいものや、建設に反対する住民との裁判に発展している計画などもあり、世界各地で問題視されています。現地住民の強い反対運動による事業の遅れも生じている上、欧米の銀行や投資家の中には丸紅からのダイベストメント(投資撤退)を進めるところも出てきています。各計画の詳細についてはファクトシート(事業名にリンクあり)をご覧ください。

 

国名 場所 事業名 発電容量 状況 稼働予定
1 インドネシア 西ジャワ州 チレボン1号機 660 MW 稼働中 2012年
チレボン2号機 1000 MW 建設中 2022年
2 フィリピン パグビラオ パグビラオ3 420 MW 稼働中 2018年
3 南アフリカ リンポポ州タバメシ タバメシ 630 MW 計画中 2021年
4 ボツワナ パラピエ地区 モルプレB 300 MW 計画中 2020年
5 ベトナム タインホア省 ギソン第2 600 MW*
2基
建設中 2022年
6 日本 秋田 秋田港(仮)1号機、2号機 1300 MW 計画中 2024年

*補足 ベトナムのギソンは、既に建設が開始されていますが計画の遅れにより、運転開始時期が後ろ倒しになっています。

【参考資料】

 

丸紅の新しい石炭方針

2018年9月18日、丸紅はサステナビリティ経営推進の一環として、石炭火力発電事業及び再生可能エネルギー発電事業に関する新たな取組み方針を発表しました。その内容は、新規の石炭火力発電事業は今後手がけず、また、自社の発電ポートフォリオにおける石炭火力発電事業によるネット発電容量を、2018年度末見通しの約3GWから2030年までに半減するというものです。しかし、その実態は、上記の計画中の案件を中止するものではなく、半減の予定も自然減に近いと見られ、パリ協定の目標達成には程遠いものです。今後、丸紅自身にとっても座礁資産のリスクを抱えることになりかねず、より積極的な方針への転換が早期に行なわれる必要があります。

脱石炭に向けて-丸紅からのダイベストメント!

丸紅は、新方針に基づき、石炭火力発電容量の削減とともに、再生可能エネルギー事業の拡大を表明しています。実際、丸紅は太陽光や洋上風力発電の事業も実施しています。しかし、現状のまま、石炭火力発電事業および石炭関連事業からら速やかに撤退しなければ、銀行や投資家からダイベストメントされるリスクはむしろ高まっていくと考えられます。

本キャンペーンではこれまでに、丸紅に対して声明や要請書を提出してきました。特に2018/12/13には、新たな方針がまったく不十分であることを受けて改めて要請書を提出しています。

  • 丸紅株式会社に対して石炭火力方針に関する共同要請書を提出(2018/12/13)(リンク
  • 環境NGO緊急声明:丸紅の脱石炭火力への方針発表を歓迎 ただしパリ協定目標達成には抜け穴も。方針の更なる強化を要請(2018/9/18)(リンク
  • 【プレスリリース】世界の石炭火力発電事業を推進する丸紅からダイベストメントを(2018/7/31)(リンク)

また、他団体や調査団体も丸紅の石炭事業を取り上げています。

  • IEEFA最新報告書 2018年7月発表(外部リンク):石炭火力大手の丸紅は世界的な再生可能エネルギーへの転換に応じなければならない(日本語PDF)/Marubeni’s Coal Problem A Japanese Multinational’s Power Business Is at Risk(英語PDF)
  • Urgewaldレポート 2018年10月発表:The 2018 Coal Plant Pipeline –  A Global Tour (英語PDF)

私たちは、世界各国のNGOとともに、石炭火力発電事業を継続して進める丸紅に対して、引き続き、パリ協定と整合的に、速やかに現在ある計画中・建設中の案件を中止し、既存の設備についても段階的に削減していくことを求めていきます。

COP24会場周辺で行われた丸紅への抗議活動

フィリピンで行われた抗議行動