気候ネットワーク みずほフィナンシャルグループの気候変動新ポリシーへの株主提案を堅持

気候ネットワークは、今年3月にみずほフィナンシャルグループ(みずほFG)に対して株主提案を提出し、パリ協定の目標に沿った投資を行うための指標および目標を含む経営戦略を記載した計画を年次報告書にて開示するよう求めました。みずほFGは、株主総会の召集の通知の中で取締役会として本株主提案に反対であることを表明しましたが、気候ネットワークとしては引き続き、本提案の議決を求めていきます。

気候ネットワークは、みずほFGが公表した「第18期 定時株主総会招集ご通知」の第5議案「定款一部変更の件(パリ協定の目標に沿った投資のための経営戦略を記載した計画の開示)(P39-40)に記載された反対理由に同意しないと表明。

みずほFGの新ポリシーは、良い方向へ一歩前進しましたが、その対象範囲と取り組みへの踏み込み方の両面で、株主提案で求めた改善には及んでいません。投資家には、ビジネス戦略をより深く理解し、それがパリに整合しているかを判断するために、さらなる情報を必要です。

気候ネットワークは、5月に発表した投資家向けの説明資料(アップデート版)で、みずほFGの2020年新方針は、みずほFGの与信残高の一部である石炭火力発電に対するプロジェクトファイナンスにしか言及しておらず、2019年度末の石炭火力の与信残高見込み額は、2018 年度のみずほFGの貸出金残高の約0.38%にすぎないと指摘しています。*

みずほFGは、その他の投融資がパリ協定の目標に整合しているのかどうかについての計画を示していません。信用エクスポージャーにおいては、石炭およびその他の化石燃料開発業者に行っている融資(プロジェクトファイナンス以外のコーポレートファイナンス/企業金融)が大きな部分を占めている中で、1%にも満たないわずかな与信残高の投融資の目標を示すことだけですませることはできません。

さらに、新方針の中に掲げられている目標自体、パリ協定の目標と整合したものになってはいません。みずほFGは、石炭火力発電所の与信残高を2050年までにゼロにすることを目標に掲げましたが、クライメート・アナリティクス(Climate Analytics)のような専門家は、1.5℃に気温上昇を抑制するためには、世界全体の石炭火力を2040年までに全廃する必要があると指摘しています。

しかし、みずほFGは、ベトナムのブンアン2石炭火力発電所の計画など、論争となっている事業への融資になお関与し続けています。みずほFGの現在の行動は、気候危機について十分に理解したものとも、それに備えたものとも言えません。パリ協定の趣旨を踏まえた目標を含む経営戦略を策定していると主張するみずほFGは、ブンアン2のような新規の石炭火力発電事業に融資をするべきではないはずです。

以上から、気候ネットワークは、みずほFGが、パリ協定の目標に沿った指標と目標を定めた経営戦略を立て、それを年次報告にて公表することが必要であるという観点から、株主提案の主張を継続する意向を示しています。

* レインフォレスト・アクション・ネットワークらによる「化石燃料ファイナンス成績表2020(原題:2020 Banking on Climate Change)によれば、みずほFGは2016 年から2019年の間に石炭火力発電に42.4 億米ドルの融資および引受を行っていた。