化石燃料への資金提供の停止を呼びかける「化石燃料ファイナンス成績表2018」を発表

環境NGOレインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)が、4月10日から開催される「RI(責任投資)アジア2018(Responsible Investor Asia 2018)」に先駆けて、世界36の民間銀行について環境負荷が高い「エクストリーム化石燃料」への融資方針を格付けした報告書「化石燃料ファイナンス成績表 2018」を発表しました。同燃料への2017年の融資額は前年比110億ドル増の1150億ドルとなっており、「事業計画をパリ協定に合致させている銀行はない」と指摘しています。さらに、この報告書には、世界の「脱炭素」の動きに対して日本の銀行が遅れをとっていることも指摘されています。

  • 米国、日本、オーストラリア、カナダ、中国、ヨーロッパの36の民間銀行について、環境負荷が極めて高い「エクストリーム化石燃料*」への2015年から2017年までの融資・引受額を算出し、各銀行の化石燃料への融資等方針を格付け。
  • エクストリーム化石燃料への融資等は、2015年に36社合計で1,260億ドルだったのが、パリ協定締結翌年の2016年には1,040億ドル、2017年には1,150億ドルと増加。事業計画をパリ協定に合致させている銀行はないと評価。
  • 日本のメガバンクによるエクストリーム化石燃料への過去3年間の融資・引受額が最も多かったのは三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)で世界11位、次にみずほフィナンシャルグループ(みずほ)が17位、三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)が23位。

*エクストリーム化石燃料とは、最も炭素集約度が高く財務上リスクのある燃料であり、石炭採掘、石炭火力発電、エクストリーム・オイル(タールサンド、北極・超深海の石油)、液化天然ガス(LNG)輸出が含まれる。

日本語要約版「化石燃料ファイナンス成績表2018」では、日本のメガバンク3行に石炭火力発電その他化石燃料への資金提供を停止するよう呼びかけるとともに、3行の筆頭株主にも脱炭素社会の実現を果たすよう責任を求めています。また、本報告書の「ケーススタディ」には、世界26位の石炭火力発電所開発企業である丸紅株式会社のインドネシア・チレボン火力発電事業とベトナム・ギソン2プロジェクトを事例をあげて、日本の銀行や機関投資家、株主に丸紅の脱炭素化を促す責任があることも明記されるなど、日本の投資家、銀行、規制機関に向けてコンパクトにまとめられた報告書となっています。

報告書へのリンク

英語版 Banking on Climate Change
日本語要約版 化石燃料ファイナンス成績表 2018